(教科書、講義ノートを見てください。このとき, 「単位元の存在」と「逆元の存在」を逆にかいてはいけ ません。)
(線型代数学でのベクトル空間の公理や、微分積分学での実数の性質を確認してみてください。 足し算で群 になっています。実数の場合さらに強く、体になっています。)
[別解] を で定める。 このとき、 任意の に対して である。同様に である。よって が成り立ち、 は全単射である。
[別解] 任意の に対して が成り立つ。これは を意味し、よって は全単射である。
とする。 が全単射であるから となる が存在する。この が の単位元であ ることを示す。
とする。 が全射であることにより となる が存在する。このとき
これで がモノイドであることが分かった。問5 により は群である。
とする。 ( , ) と一意的に書くことができる。このとき
(この他、「任意の の元 に対して, となる」など、同値なものもあります。)
( を「足し算 (加法)」の形で書くと「 」です。)
(1) (2) : である。よって、ある があって だから となる。
(2) (3) : とすると、ある があって よって である。
(3) (4) : とすると、ある があって となる。よって である。
(4) (5) : とすると だから である。ゆえに である。
(5) (1) : 条件より が存在する。このとき より となる が存在し、 より となる が存在する。 である。
とする。ある に対して となる。このとき , となるので である。よって が成り立つ。同様に も成り立ち となる。
と仮定する。ある が存在して となる。このとき
と仮定する。ある が存在して となる。このとき
ヒント. 積は、例えば次のようになる。
(この を四元数群といい、 という記号で書かれることが多い。)
また なので、ある , が存在して である。このとき であるから である。
よって である。
とし な る , を一組固定して考える。 とおけば , であることはすぐに分かる。よって を示せばよい。 , , とする。このとき である。 , であり であるから である。したがって がいえて、主張は成り立つ。
逆に中心の元 に対しては が任意の について成り立つから である。
群 のいくつかの共役類の和が の部分群 であるとする。 ならば の共役はすべて に含まれる。すなわち , ならば である。これは が の正規部分群であることを意味する。
, とする。このとき なので である。したがって は の正規部分群である。
以上より は の演算によって群になる。
(この乗法表はクラインの四元群 (問 38 参照) と本質的に同じであることが分かる。)