2001年度地球化学実験 試験問題

  1. 水道水50ml(g)のなかのCaイオンを0.01 moleのEDTA溶液で滴定したところ、10mlを要した。 水道水50ml中のCaイオン量は何 mgか。 またこの濃度は、何ppmに相当するか。ただし、Caの原子量を40.08とする。

  2. 紅れん石0.05gをHF-H2SO4で分解乾固させ、 それを6NのHCl  20mlで溶解し、純水を加え、全体で200mlの溶液を作成した。 この溶液に含まれるMnを原子吸光光度計で定量したところ、Mnイオンとして25ppmであった。 紅れん石のMnは3価であることが判明している。 この紅れん石中のMn2O3濃度は、何wt%か求めよ(小数2位まで)。 ただし、Mnの原子量は54.94、Oの原子量は16.00である。

  3. 以下の反応において、下線のついた原子の酸化数を書き、 どれが酸化され、どれが還元されたかを指摘せよ。

      2KMnO4 + 8H2SO4 +5Na2C2O4→ K2SO4 + 2MnSO4 + 5Na2SO4 + 8H2O + 10CO2

  4. 次の化合物の名称を記せ。

    • イ KMnO4
    • ロ H2SO4
    • ハ H2O2
    • ニ Na2C2O4
    • ホ Na2CO3・10H2O
  5. 次の目的には、いかなる分析法によるべきか。

    1. 河川水中の微量アンモニウムイオンの定量

    2. 火山ガスに含まれるガス種の決定

    3. 輝石に含まれる鉄が二価であるか三価であるかの決定

    4. OH基を持つ鉱物の、H2O量のだいたいのみつもり(定量)

    5. SiO2組成をもつ鉱物の、鉱物種の決定