誤差と測定値の表示
測定値
質量を天秤ではかったり、滴定において使用した液の量をビューレットで読み取ったりして得られた値:測定値
測定値には、誤差がある
実測値 x
真の値 X(一般には不明であるが)
x- X = ε ε:絶対誤差
誤差には
○分析精度という語
- 精度precisionが高い データのバラツキが小さく、実験毎の再現性がよい
- 確度accuracyが高い “真の値”からのずれが小さい(系統誤差が小さい)
系統誤差を減らす
- 測定機器(ex電子天秤)の較正(calibration)
- 濃度・組成が既知の国際標準試料を分析する。推奨値と一致するか
- 異なる方法で分析する
データのばらつきを評価する際に用いられる統計諸量
- 各データ x1, x2, x3, …..xn(n個)
- 平均値(mean)
- 各データと平均値との差 xi - :偏差(deviation)
- :不偏分散(unbiased variance)
- 不偏分数の平方根
(集団中のサンプルデータを使い、その集団の標準偏差を推定する)
これからは、σn–1を単にσと記す
化学実験を通して得られる測定値は、ほとんど下図のような分布をもっている。これを、正規分布またはガウス分布という。
データのばらつきの表現
-
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(下図) データの68%がこの範囲に入る
(下図) データの95%がこの範囲に入る
-
相対標準偏差(%)RSD(Relative standard deviation)
(%)
これもデータのばらつきを表すひとつの尺度