(a) HF (b)H2O2 (c) BF3 (d)PH3
(a) | (b) | (c) | (d) |
オクテットを満たしていないのは(c)のホウ素原子。
炭素と水素だけからなる化合物を炭化水素と呼んでいる。 炭化水素分子の水素原子の最大数はその分子の炭素原子の数によって一義的に決定される。 炭素数がn 個である炭化水素の水素原子の最大数はいくつであるかn を用いて表せ。
2n+2
・解法1 鎖状の飽和炭化水素(アルカン)のときに水素数が最大となる。
直鎖と枝分かれしたものとで複数の異性体が存在するが、分子式はすべて同じである。
よって、直鎖の飽和炭化水素で考えると、
この部分で水素は2 n個、両端の2 個と合わせて2 n + 2 となる。
・解法2 n個のメタンがn-1 結合した炭化水素が最大の数素数をもつ。
n-1 個の結合n個のメタンの水素数は4 nであり、
1 つの結合で2 個の水素原子がなくなるので、水素の最大数は 4n-2( n-1) = 2 n + 2 となる。
有機化合物の描き方のひとつに炭素原子ならびに水素原子を省略して記す方法があり、 これを骨格構造と呼んでいる。この方法では炭素に結合する水素を省いて描き、 炭素‐炭素結合だけを線で記す。また、単結合は単線で、多重結合は結合数に応じた多重線で示す。 線の端、折れ線の角、多重線と単線の結合点には全て炭素原子が存在し、 炭素の結合不足分だけの水素がある。例に示す、ブタンに習って、化合物(a)~(e)の骨格構造を描け。
ブタン |
(a) | (b) | (c) | |||
(d) | (e) |
(a) | (b) | (c) | (d) | (e) |
(a) | (b) | (c) | (d) |
(a) | (b) | (c) | (d) |
(a) | (b) | (c) | (d) |
(a) | (b) | (c) | (d) |
(a) | (b) | (c) | |||
(d) | (e) | (f) |
(a) | |
(b) | |
(c) | |
(d) | |
(e) | |
(f) |
ヘキサン(C6H14)のすべての異性体を骨格構造で描け。
この5 つの構造がヘキサン(C6H14)の構造異性体である。
ニトリル基()と エステル基()の電子求引性、 ならびにアミノ基()の電子供与性を考慮して、 これらの官能基が置換したベンゼン誘導体(a)~(c)の共鳴構造を描け。
(a) | (b) | (c) |
(a) | |
(b) | |
(c) |
この5 つの構造がヘキサン(C6H14)の構造異性体である。
以下のフェノール類について酸性度の大きい順に不等式で示せ。
> | > | > |
以下の(a)~(d)に関して、二つの化合物の関係のうち互いに鏡像異性体であるのはどれか。
(a) | |
(b) | |
(c) | |
(d) |
(b)と(c)が鏡像異性体の関係にある。
((a)と(d)は同じ化合物)アニリン(C6H5-NH2)の塩基性が 電子求引性の置換基によってどのように変わるのか考えてみよう。
電子吸引性の置換基によってアニリンの窒素上の電子密度は減少する。
つまり、プロトン(H+)を受け入れる能力が減少するため、塩基性は弱くなる。
以下の反応は付加、脱離、置換、及び転位のいずれの反応様式に分類されるか。
(a) | |
(b) | |
(c) | |
(d) | |
(e) | |
(f) |
(a) | 脱離 | (b) | 転位 | (c) | 付加 | (d) | 脱離 | (e) | 置換 | (f) | 付加 |
水酸イオン存在下でベンズアルデヒド (C6H5CHO) 2分子からベンジルアルコール (C6H5CH2OH)と 安息香酸 (C6H5CO2H) が生成する (Cannizaro 反応)。この反応機構を矢印をもちいて記述してみよう。
まず水酸イオンがカルボニル基の炭素に攻撃して酸素上の電子対が戻ると共に ヒドリドイオンが放出されてカルボン酸が出来る。このヒドリドイオンが 別のベンズアルデヒドのカルボニル炭素を攻撃してアルコキシドイオンとなり、 生成したカルボン酸はアルコキシドイオンより酸性が強いためプロトンの移動が起こり、 安息香酸のイオンとベンジルアルコールが生成される。
トルエンを極めて強い酸に溶かすと下式に示すようなプロトン化が起こるが、
メチル基はオルト-パラ配向性となり、上図の2,4,6 位が優先される。
有機化合物の分離及び精製法について調べてまとめてみよう。
抽出、蒸留、再結晶、昇華、クロマトグラフィーなどがあるので、 それぞれについて詳しく勉強してみましょう。