は のイデアルで を充たす とおくと,より, 。 したがってである。そこで, の任意の全順序部分集合 に対し, とすると, は のイデアルである。なぜなら, とすると, となるような, が存在するが, が全順序集合であるか ら, を考えることができ(すなわち ),今これ を としておくと, である。ここで, であるから はのイデアル なのでである。よって 任意の に対して であるから, でもあり は のイデアルであることが示された。また,任意の に対し であるから, でもあるから, である。 が の上界であることは明らか。以上から, の任意の全順序部分集合が, の 中に上界をもつことが示されたので, は帰納的順序集合である。よって,ツォルンの補題により には極大元 が存在する。この が素イデアルであることを示すために とする。このとき, であるから, の極大性により, はいずれも空でない。したがって, となるような, が存在し, が積閉集合より, であるが, であるから, の元でもある。これは, であることに矛盾する。
と す る と, で あ り, よ り, である。よって, 。また, ならば, であり, であるから である。以上から は のイデアルである。次に,
であるが, より, でもある。したがって, であるから, (1) の結果より,