上の 1 変数多項式環
を考える。任意の複素数
に対し
で生成された
のイデアル
の極大イデアル,を示せ。
とそのイデアル
が与えられている。このとき剰余環
のイデアルは
を含む
のイデアル
により,
の形をしている。
)
を
のイデアルとする。
とおくと,
はイデアルの条件を充たすことが確かめられて,
のイデアルになる。そして,任意の
に対し,
では
から
。よって,
である。従って,
上の多項式環
のイデアル
に対し,剰余環
のイデアルは
となる多項式
により,
の形を
していることを示せ。 (上の事実を使う)
のイデアルをすべて求めよ。
を任意に一つとって固定する。このとき,
を
(多項式に
を代入する写像) によって定めると,
は環準同型となる。また,
は全射である。なぜなら任意の
に対して,
を定数多項式
で定めれば
である。したがって,準同型定理により
であるから,
は体であるが,
であることを示せば主張は証明される。実際,

となるような
が存在する 。
である。
上の事実を用いれば,
のイデアルは
を含む
のイデアル
により,
の形をしている。また,
は単項イデアル整域(教科書 p.81 定理 2.2.4)
であるから,この
はある
により,
の形をしている。
ま た,
であるから,
である。したがって,
となるような
が存在するから,
である。
を割り切る多項式は,
の4つである。 (1) の結果から,
のイデアルは,