グッドガヴァナンスと民主化

概要  人間(経済)開発を促進するためには、グッドガヴァナンス(善き統治)が不可欠だと考えられています。外部の援助も受け入れ国が有効に活用する統治能力がなければ役立ちません。では、グッドガヴァナンス(善き統治)とは、どのようなものなのでしょうか。はじめに、なぜ統治(ガヴァナンス)の問題が重要視されるようになったのか、開発問題においてどのような議論がなされていたか、を整理します。その後、グッドガヴァナンスはどのような概念なのか説明し、それを測定する試みについて解説します。
 グッドガヴァナンスは、効率的な行政機構と「民主的な」統治機構に関する概念です。経済開発にとって、効率的な行政機構が重要であることには、異論がありません。しかし、民主政治と経済開発の相関関係は、単純ではありません。民主化が短期的には経済的な混乱をもたらすこともあります。民主政治とグッドガヴァナンスと人間(経済)開発との関係を理解するためには、そもそも「民主主義とは、何か」という問題に立ち戻る必要があります。
対象/前提 このモジュール教材は、信州大学経済学部の「国際政治」講義(2年生以上が受講対象)の補助教材です。各モジュールでの学習の目的と基礎知識(キーワード)を明確にし、自主的な学習をサポートする目的で作成されました。
キーワード グッドガヴァナンス(善き統治),経済開発と国家,グッドガヴァナンス指標,民主化,政治体制の類型,民主化・体制変動の要因,開発独裁,民主主義と善き統治,民主主義(デモクラシー)のメリット
作成者信州大学 経済学部 経済システム法学科 美甘信吾
協力者
親教材国際政治
更新日2008年8月29日
注意事項
本教材は、平成18年度『現代的教育ニーズ取組支援プログラム』「教育の質保証プロジェクト」の支援により開発されたものです。
学習の留意点 基礎資料を必ず読み、参考図書もできる限り読んで下さい。問題意識を持って新聞を読み、テレビニュースも注意して見て下さい。映画やドキュメンタリー番組も国際政治の学習に役立ちます。
教材群
  1. mainグッドガヴァナンスと民主化
  2. test理解度確認テスト