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生存権の法的性格

25条1項は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定し、続く2項では、生存権の具体化について、国に努力義務を課している。 生存権の法的性格については、25条は、個々の国民に対して具体的な権利を保障したものではなく、国民の生存を確保すべき政治的義務を国家に課しているにすぎないという見解と、25条は、国民が健康で文化的な最低限度の生活を営むのに必要な立法を要求できる法的権利を保障し、そのような立法を行う法的義務を国家に課しているという見解とが対立している。後者はさらに、生存権の内容は抽象的で不明確であるから、25条を直接の根拠として立法や行政の不作為の違憲性を裁判で争うことはできないが、生存権を具体化する法律があれば、その法律に基づく裁判の中で25条違反を主張できるという見解と、生存権の内容は、行政権を拘束するほどには明確ではないが、立法府を拘束するほどには明確であるので、生存権を具体化する法律がない場合(法律があっても、生存権の具体化が十分になされているとはいえない場合も同様である)には、立法不作為の違憲性を裁判で争うことができるという見解とに分けられる。
( この教材は「国家による自由」の子教材です )

  • 教員: 柳瀬 昇


この教材は2009年03月19日(木)に登録されました。

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