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死刑の合憲性

刑法は刑罰として死刑を設けている(9条、11条)が、刑罰としての死刑は日本国憲法36条が絶対的に禁止している「残虐な刑罰」に該当するか否かが問題となる。 人道主義的な見地、刑事政策的視点、誤判の存在、被害者賠償の観点などから、死刑廃止論が主張されている一方、客観的な正義観念、甚大な威嚇力、社会契約説、現在の社会状況などを理由とした存置論も有力である。 死刑そのものは、36条の禁止する残虐な刑罰でないとするのが判例の立場である(最大判昭和23年3月12日刑集2巻3号191頁)。最高裁判所は、「生命は尊貴である。一人の生命は、全地球よりも重い」と述べたうえで、13条が、公共の福祉に反する場合には、生命に対する国民の権利といえども剥奪されうることを、また、31条が、生命といえども法定の手続によって剥奪されうることを規定していることから、日本国憲法は、「憲法は、現代多数の文化国家におけると同様に、刑罰として死刑の存置を想定し、これを是認したものと解すべきである」と判示した(ただし、死刑の具体的な執行方法が「その時代と環境とにおいて人道上の見地から一般に残虐性を有するものと認められる場合には」、36条に違反するとも述べている)。
( この教材は「身体の自由」の子教材です )

  • 教員: 柳瀬 昇


この教材は2009年03月19日(木)に登録されました。

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